【NV350 日産キャラバン VW2E26】エンジン始動時に警告灯が点滅!再生不良でパワーが出ない!原因はグロープラグ?そんな時は大阪府門真市の整備士にお任せ!修理・分解して解決!

●お預かりしたお車

今回お客様からお預かりしたお車はこちらのお車です。

メーカー日産自動車  NV350キャラバン
型式LDF-VW2E26
年式・初年度登録 
走行距離約110000km

日産NVキャラバンは、日産自動車が1973年から製造している商用のバンです。広い車内では様々なカスタマイズが可能で、キャラバンをベースにしたキャンピングカーも近年増加しています。

キャンピングカー等のアウトドアはコロナ下で落ち着きつつあると思っている人が多いかもしれませんが、実はコロナ真っ只の時もキャンピングカーの人気は右肩上がりでした。

キャンピングカーはまるで動くお家。ホテルも旅館も取らず、トイレもキッチンも気にする事無くお出掛けできるので、まるで家にいながら移動しているレベルの素晴らしさを持つ車です。

旅行好き、アウトドア好きな人にとってはまるで夢のような車…一度はキャンピングカーを持ってみたいという人も多いかもしれませんね♪

そんなキャンピングカーのベースによく利用される車種の一つがキャラバンです。このキャラバンは基本的には“貨物輸送や乗客輸送に適している車”と認知されています。

1973年から販売されている日産キャラバンが現在のモデルになるまでどのような歴史を持つのか簡単に見てみましょう。

       ————————-キャラバンの歴史——————————-    

【初代】(1973年-1980年)
初代のキャラバンはボックス型のデザインでした。広い積載スペースを持っていたので、主に貨物の輸送用で使用されていました。貨物だけではなく、乗客輸送もできるワゴンタイプも存在していたので、ビジネス用、家庭用の両方で活躍していました。  

【2代目】(1980年-1997年)
1980年にキャラバンはフルモデルチェンジ。車内の快適性がより良くなり、エンジンの性能も改善されたことにより燃料の効率性も上がりました。この2代目から日本だけではなく海外でも販売されていき、アジアや中東で人気が高まるようになりました。

  【3代目】(1997年-現在)
1997年には安全装備やデザインが改善され、コモンレール・ダイレクト・インジェクションという高度なエンジンが搭載されました。快適性も更に良くなったことにより、商用だけではなくプライベートでも使用する割合が増えていきました。
 
【最新モデル】(2012年)
最新モデルのNVキャラバンは、2012年に発表されました。デザインが変わり、現代的で先進的なテクノロジーが特徴的です。この頃からキャラバンはキャンピングカーとしてカスタマイズできるモデルも登場し始め、商用から始まった用途は個人用、キャンピング用と実に多様な方向へと広がっていっています。

故障の症状

今回の故障の症状としては、エンジンの始動時にエンジン・DPFの警告灯が点灯するという事でした。車を運転している時にエンジン系統の警告灯が点灯するとかなり怖い気持ちになりますよね。

今回の場合は警告灯が点くだけで、特にそれ以外の支障は感じられないというものでした。この警告灯は放っておくと消える事もあれば、そのまま点いたままという事もあったそうです。点いたり消えたりすると更に怖い気持ちになりますよね…。

今回故障で特徴的だったのが、“エンジン始動時に警告灯が点灯する”という点です。この症状より、エンジン始動時に使われる部品に何かしらの異常が起きているのではないかと予想しました。

故障箇所の特定と診断

では故障個所の特定をしていきます。エンジン始動時に使用される部品を探していきますが、その部品の一つはエンジンに搭載されている「グロープラグ」というものです。

まずはこのグロープラグについて説明していきましょう。                   

————————————-グロープラグについて——————————

グロープラグは、ディーゼルエンジンに搭載されている、エンジンの始動を 手助けする為の装置です。特に低温時のエンジン始動に重要な役割を担っています。 ガソリンエンジンが着火時に点火プラグを必要とするのとは違い、高圧縮を保ったエンジン内で空気を高温にして自己着火させる原理をもっています。 グロープラグはエンジンの各シリンダーに設置されていて、キーを回してエンジンを始動する前に電気加熱によって赤熱します。この熱でシリンダー内の空気が温められ、冬場の寒い時期でも自己着火が早くできるように補助している部品です。

このように、グロープラグはディーゼルエンジンの着火にかかせない部品です。

グロープラグがエンジン始動時に必要なことが分かってもらえたところで、エンジンを分解してグロープラグの様子を見ていきましょう。

そこで現れたグロープラグがこちらです。

このお車にはグロープラグが4本入っていましたが、全て劣化が激しく、交換という事になりました。

そしてグロープラグに加えてグローコントロールユニットも交換です。

————————–グローコントロールユニット——————————-

グローコントロールユニットとは、グロープラグを管理している電子制御の装置です。エンジン内の温度や、始動時の条件を感知して、グロープラグへ供給する電力のタイミングや供給時間を適切に制御しています。 始動時の条件とは、例えば寒い冬の時期にはグロープラグを温める時間を長くする必要があります。グローコントロールユニットはそれを感知して、加熱時間を調整しています。

修理後の様子

修理後は念のため強制再生を行い、DPFクリーナーで清掃まで行います。

グロープラグとグローコントロールユニットを交換した後のお車にはエンジン始動時に警告灯が点く症状は無く、快適に運転していただける状態になりました!

もしエンジン警告灯やDPF警告灯が点滅した際には必ず手動再生を行いましょう!

手動再生しても点灯が定期的に点く場合は、日常的な運転で自動燃焼が行われていないか、手動再生では焼き切れないほどのPMが溜まってしまっている可能性があります。

日常の運転で近場にしか行かない使い方をしている時は、たまに長い距離を運転してエンジンを温めてあげる事も大事な使い方です♪

まとめ

エンジン警告灯が点灯する理由には実に様々な要因が考えられます。今回で言えばグロープラグが劣化し、うまくエンジンを発火(始動)させることが出来なくなっていました。これがエンジン警告灯の点灯に繋がっていたんですね。エンジン警告灯が点灯する理由は必ずしも今回のようにエンジン内で起きるわけではありません。エンジンに繋がっているエンジン外の部品が不具合を起こしている場合もあります。しかも一番ややこしいのはこれらの様々な原因は1つだけが起きている訳では無い可能性があるという事です。車に不具合が起きた時、原因は1つだけではなくて同時に複数個の原因が重なってエラーになっている可能性も大いにあります。車の色々な箇所で起きている原因を解明するのはかなり難しいものになります。

特定できない為に、想定される“複数個所の部品を全て交換“という結果になった方もいらっしゃるかもしれません。

大阪府門真市の東伸自動車では、お客様から伺ったお車の不調をあらゆる角度から考察し、原因を確実に突き止めます!お車の不調や気になることがあれば門真の東伸自動車にご気軽にご相談ください。

●補足① エンジンの仕組み

ガソリン車とディーゼル車でエンジンの仕組みが異なることをちらっとご紹介しましたが、

ここでもう少し詳しく解説していきます。

ディーゼルエンジンガソリンエンジン
・高圧縮
⇒ピストンを利用して空気を圧縮、高温状態にする。燃料と空気が混ざる前に着火できるので、シリンダー内で局所的に酸欠状態が発生する。これは不完全燃焼、汚染物質増加に繋がっていた。  



・グロープラグ
ディーゼルエンジンに搭載されている特有の部品。着火するためのものではなく、あくまでエンジンの燃焼室内を温めて始動しやすくする補助熱源。        

・メリット
ガソリン車のメリットは、
⇒静粛性
⇒車体価格が低い
⇒高出力
◎ガソリン車はディーゼル車に比べると大きな振動や音がないです。高圧縮で爆発させるディーゼル車の仕組みが関係しています。
◎車のエンジンで最も歴史があるのがガソリンのエンジンです。現在でも実に多くの生産があるために、価格が低く抑える事ができています。
◎ディーゼル車のと比べて、高回転で高出力を発生させます。その為スポーツカー等のスピードが必要な車にはガソリンエンジンが採用されています。    






・デメリット
⇒燃料が高い
⇒CO2の排出量が多い
◎ガソリンはディーゼル車の軽油に比べて価格が高いです、そのため、維持費も高くなってしまいます。大きい差があるもので言えば、ガソリン車とディーゼル車では10km/Lも違う車も存在します。
◎地球温暖化が進み、世界中で対策が練られています。温暖化が進んでいる大きな要因の一つはガソリン車が排出しているCO2です、現在の時点でもディーゼル車に対する規制が発表されているので、今後ガソリン車に対する何かしらの規制が発生する可能性も大いにあるかと思います。

・低圧縮

⇒着火までの時間が長く、燃料と空気の混ざり具合が進む。燃料と空気が十分混ざるようにすると、汚染物質の発生をかなり減らす事ができる。

 





・スパークプラグ
エンジン内の、燃料と空気が混ざった混合気に着火するための装置。別名点火プラグ。 スパークプラグが火花を散らす事により、混合器に着火する。エンジンの心臓とも呼ばれていてこのスパークプラグが劣化すると燃焼されないガソリンがそのまま排出されてしまう可能性がある。  






・メリット
ディーゼルエンジンのメリットは、
⇒燃費が良く、燃料代が安い
⇒加速性が良い ⇒坂道でもパワフル

◎軽油はガソリンに比べると20円、30円ほど安い価格で売られています。 高速道路や市街地でも基本的にガソリン車よりも燃費が良いのはメリットです。
◎今でこそEVのトラックをちらほら見かけるようになったものの、基本的に何トンもの荷物を運ぶ必要
のあるトラックは、無化足からディーゼルです。 ガソリン車が一番力を出すタイミングは4.000~5.000回転している時です。それに比べてディーゼル車は2.000~2.500回転という低い回転数の時に既に最大の力を発揮します。

 





・デメリット

⇒車体の価格が高い
ディーゼル車は基本的にガソリン車より高いです。理由は圧縮性。ディーゼル車のエンジンは高圧縮で着火している為に、それに耐えうる強度や気密性を必要とします。

⇒メンテナンスの費用が高い
ディーゼル車のオイル交換の頻度はガソリン車よりも多いです。ガソリン車のオイル交換は平均して7.000km~15.000km。ディーゼル車は5.000kmでの交換が目安になります。

⇒寒い土地では燃料が凍結する可能性あり
軽油は低温時に流動性が低くなるので、凍結する可能性があります。寒い土地で売っている軽油は凍結防止の添加剤が入っていることが多いので安心です。

⇒自動車税が上がるタイミングが早い
ガソリン車の自動車税が上がるのは新車登録をしてから13年。ディーゼル車は11年目で増税されます。

⇒減税制度が廃止され、規制が強化されていく傾向がある
エコカー減税の対象であったディーゼル車は、2023年から対象外となりました。

エンジン点火時の方法はディーゼルとガソリン車で異なります。

それを簡単に図で示したのがこちらのものです。

NEDO WebMagazineから引用

https://webmagazine.nedo.go.jp/practical-realization/articles/201301mazda/

エンジンに点火する方法は違えど、基本的にディーゼルエンジンもガソリンエンジンも、エンジンが動く工程は同じです。

エンジンが動く4つの工程がこちら


①吸入ストローク
⇒吸気バルブから空気を引き出してシリンダーに空気を入れる。(ガソリンエンジンの場合はガソリンと空気の混合気)

②圧縮ストローク
⇒吸気バルブと排気バル部の両方が閉じられて、ピストンを下から上に移動して空気を圧縮する。

③パワーストローク
⇒圧縮され熱をもったシリンダー内で自動で爆発してピストンが下がり、エンジンの他の部分にエネルギーを送る(ガソリン車の場合は圧縮された混合気にスパークプラグで点火することによって、爆発・燃焼が発生し、ピストンが下がる)

④排気ストローク
⇒排気バルブが開いてピストンが次は下から上に移動、すべての排気を押し出す。  

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