キャンピングカーのサブバッテリーシステムをリチウムイオンバッテリーに交換リフォーム!充電も蓄電も出力もアップ!安全で快適なカーライフ!

気軽にお出かけ出来て、自分のペースでのんびりできるのがキャンピングカーのイイところです。最近ではキャンピングカーで宿泊出来るRVパーク等の施設も普及が進んできています。設備のおかげでまるで家にいる時の様に快適に過ごす事も出来ますが、もし途中で電力不足が起きたら!!

 快適=冷蔵庫、電子レンジ、エアコン・・・どれを取っても欠かす事の出来ないマストアイテムです。「居住の快適性=電力」を体験して、今回キャンピングカーをリフォームする事にしました!

●キャンピングカーライフを快適にしてくれるサブバッテリー

 キャンピングカーにとってサブバッテリーは生活電源です。「小電力で長時間」供給出来る様に作られています。特にエンジンを停止している時に電化製品を使用する為にはサブバッテリーは欠かす事が出来ません。

 サブバッテリーには2種類有り、一つは鉛ディープサイクルバッテリー、もう一つは最近主流のリチウムイオンバッテリーです。現在キャンピングカーに搭載されているサブバッテリーは鉛ディープサイクルバッテリーの為、半年前にキャンピングカーを使用した時に一晩持たず快適が途中で中断されてしまいました。これを受けて今回オフグリッド化を進めるべくキャンピングカーをリニューアルする事に決めました!

まずはサブバッテリーから見ていきたいと思います。

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●キャンピングカーのサブバッテリー

キャンピングカーは、乗用車等と違い車内に居住スペースがあります。そして快適に過ごす為冷蔵庫や電子レンジ等の家電類が設置されています。これらの家電製品を使用しようと思うと、サブバッテリーが欠かせません。

 サブバッテリーには、鉛ディープサイクルバッテリーとリン酸鉄リチウムイオンバッテリーがありますので、その違いを簡単にまとめます。

長所(メリット)短所(デメリット)

鉛ディープサイクルバッテリー
・資源(鉛)が豊富な為安価でリサイクルや再生が可能
・複数個を並列設置する事で蓄電量を増強する事が出来、また安定している。
・鉛=重くて嵩張る。
・単体での蓄電量はあまり多くない
・充電速度が遅い
・硫酸を使用している為破損時の危険性が高い。
リン酸鉄リチウムイオンバッテリー
(LFPバッテリー)
・熱安定性が高い事から安全性も高い。
・小さくて軽い、鉛バッテリーに比べて重さは1/3。
・自己放電率が1%(鉛バッテリーは20%)
・大電流の長時間使用もOK。長時間使用しても電圧が殆ど降下しない。
・寿命は鉛バッテリーの5~6倍と長寿命
・水銀、硫酸等の有害物質を含まない
・原材料よりも加工にコストが掛かる為、鉛バッテリーの約5倍の価格。
・リサイクル出来ない
・外気温が低い(0℃以下)では充電が出来ない。(放電は-20℃~-25でもOK)

リチウムイオンバッテリーにも様々な種類がありますが、その中でもリン酸鉄リチウムイオンバッテリーは、安全性の面で大変優秀です。逆にリン酸鉄系以外のリチウムイオン電池は、発火・爆発の危険性があると経済産業省が指摘していますし、消費者庁でも注意喚起しています。

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●鉛ディープサイクルバッテリーの弱点

 上記でそれぞれのバッテリーの長所・短所について起筆しましたが、何よりウィークポイントになるのが、鉛ディープサイクルバッテリーの場合蓄電量の6割程度しか使用出来ない点です。

 鉛ディープサイクルバッテリーは、電力を消費すると電圧が徐々に下がる特性を持っています。蓄電量が約60%になると、規格電圧(12V)を下回り始め、11Vを下回ると電化製品が徐々に止まり始めます。

 現在、弊社のキャンピングカーに搭載している鉛ディープサイクルバッテリーは105A×2個=210Aです。210A=21000W(日本の場合)なので、これをマストアイテムのエアコンと冷蔵庫で計算してみると

【消費電力の例】

 エアコンの一般的な消費電力は、100W~1800W、冷蔵庫の一般的な消費電力は20~60Wと製品によって大きく異なりますので、標準的な数値を採用して、エアコンは1000W,冷蔵庫は40Wで、7時間使用したと仮定します。本来は外気温等も影響してきますが、ここでは省略させて頂きます。

エアコン  1000W × 7時間  =7000W
冷 蔵 庫   40W  × 7時間  =280W
合  計  7280W

起床後食事や身支度の為に電子レンジやドライヤー、お湯を沸かす為のポット等、500W以上の大電力家電を使用する時には電圧が下がりやすい特徴も併せ持ちますので、バッテリー容量が減っている状態で大電力家電を使用する事で、電圧が下がり過ぎてしまう可能性があります。これらの事を考慮すると、鉛ディープサイクルバッテリーでは2日目以降心置きなく電気を使う事は難しくなってくるかなと思います。
そして極めつけは、鉛ディープサイクルバッテリーの場合、バッテリー残量が60%を下回ると電圧が下がるだけでは無く、内部劣化にも繋がりますので注意が必要です。

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●そしてソーラーパネルとサブバッテリーのリフォームへ 

 鉛ディープサイクルバッテリーの場合使い過ぎると…というお話を先ほどさせて頂きました。これを読んで下さっている方の中には「アイドリング充電すれば?」「ソーラーパネルを併設してないの?」と思われたかなと思います。

 要は常に補充電出来る環境を整えれば問題ありません。弊社のキャンピングカーはソーラーパネルも設置していますし、そういう意味では補充電出来る環境ではあるのですが、現状のソーラーパネルは80W×2枚ですので、快適さを追求すべく、ここは更なるパワーアップを試みる事にしました。

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●主役は太陽光

 今回、キャンピングカーをパワーアップさせるべくリフォームする事にしました!テーマは「ソーラーパネルとサブバッテリーで快適な車中泊!」

 ここで登場するのがオフグリッドシステムです。オフグリッドシステムが話題になり始めたのは、2011年の東日本大震災がきっかけだったのでは、と思います。災害時はどうしても電力供給が不安定になります。またいつ復興するかもわかりません。そうした中自立した電源システムは電気の自給自足を可能にしてくれます。電力会社の送電網(グリッド)と繋がっていない状態(オフ)でも電気を使用する事が可能になれば、小規模でもコスパに繋がりますし、災害時等に有りがちなライフライン喪失の不安やストレスを軽減する事が出来ます。

改造の内容は以下のようになります。

  1. バッテリー 鉛ディープサイクルバッテリー 105Ah×2=210Ah → リン酸鉄リチウムイオンバッテリー 200Ah×2=400Ah へ変更
  2. ソーラーパネル 85Wソーラーパネル×2=170W → 200Wソーラーパネル×2=400W へ変更
  3. MPPTチャージコントローラーの追加
  4. 外部充電器の交換
  5. 2000Wインバーターの取り付け

以上の改造を施す事で、一日に使用できる電力は100V換算で21000Wから40000Wになり、晴天時の一日のソーラー充電量(7時間換算)も1190Wから2800Wに増加致します。

冷蔵庫、テレビ、照明器具、スマホ充電、アマゾンファイヤーTVなどの電化製品を使用した場合、80Wほどの消費量になりますが、これらの製品を24時間使用したとしても1920Wですから、バッテリーの蓄電量は一向に減らない事になります。実際にこれらの改造を施したキャンピングカー(セレンゲティー)で、3日間ほど過ごしましたが、バッテリーの蓄電量は75%を下回る事はなく、日中には100%まで回復するという結果になりました。エアコンを使用する夏場を除外すると完璧なオフグリッド化が達成出来ている事になります。

普段は、外部電源や走行充電等と併存しつつ、オフグリッドシステムが太陽光で電力を創出!そして優秀なリン酸鉄リチウムイオンバッテリーを搭載する事で蓄電量もアップ!キャンピングカーのリフォームはこれで決定です!

 現在、キャンピングカーをご使用なさっておられる方で、サブバッテリーシステムの容量にご不便を感じておられるお客様は是非とも弊社までご相談下さい。お客様のニーズや生活スタイルに合ったサブバッテリーシステムのご提案を致します!また、インバーターや家庭用エアコン、12Vエアコン、電子レンジやIHクッキングヒーター等の追加施工もご相談下さい。現在ご使用の車両を快適で安全に改造致します。

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●まとめ

 東日本大震災をきっかけにオフグリッド化への関心が高まり、キャンピングカーだけでは無く住宅設備にも採用される様になりました。また「持続可能な社会」がテーマの様に語られる様にもなりました。日々社会は変化しますが、キャンピングカーのオフグリッド化は社会の変化と技術の発展、両輪の上に生まれ、形になった車の様に思います。

 今回、弊社が「やってみよう!」と思っているキャンピングカーのオフグリッドシステムの構築も、過去の自然災害から学び、また技術の利便性や有益性、そして太陽光という自然の恩恵、これらすべてを享受し結合させる事で、オフグリッドシステムの構築が可能になると考えます。

 最初は単に、もっと快適で自分スタイルのキャンピングライフの為のリフォーム!と思ってスタートしましたが、キャンピングカーという小さくて大きな空間から、「リノベーションの可能性」なんてカッコイイ言葉を使いたくなりました。弊社のキャンピングカーは新たな価値を持つ存在へと生まれ変わりました!これは、あなたのキャンピングカーにも大きな変化と新しい価値を生み出すかも知れません。

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