YAMAHA -CYGNUSシグナス-メーターパネルの液晶が表示されない!偏光板の劣化を門真の整備士が解決
ここ数年夏が来るたびに「猛暑」「酷暑」という言葉が使われています。日差しの強さに影響を受けるのは人だけではありません。バイクは炎天下、直射日光を浴びています。太陽光にプラスして高温環境下の為、偏光板が劣化してメーター表示が薄くなり、見えづらい状態になる事があります。
今回お客様からお預かりしたバイク「YAMAHA シグナス」も同様で、原因は液晶パネルが日焼けして偏光フィルターが偏光出来なくなっている為です。電源を入れると液晶表示が薄く、燃料メーター等が読み取りにくい為、今回修理する事になりました。
偏光板って何?という疑問が素直に沸いてきます。偏光板を知る為にはまず液晶画面(ディスプレイ)の事を知る必要があります。 液晶画面(またはディスプレイ)、言葉そのものは多くの人がご存知かと思います。パソコンの画面やテレビの液晶画面、携帯電話や時計等あらゆるところで使用されています。以下に液晶パネルの断面図を掲載します。掲載されている断面図では、とっても分厚く見えてしまうかも知れませんが、実際には0.5㎜と極薄です。
液晶そのものは光りませんが、外部電源が加わる事で明暗を切り替えたり、いろいろなフィルムと組み合わせる事で、液晶ディスプレイの表示性能をアップさせる事が可能になります。
偏光板は、液晶画面(パネル)を構成する要素の一つで、画面のコントラストの為には無くてはならないものです。様々な方向から入る光から、特定の光だけを通過させたり、他の方向に振動する光を遮断する役割があります。
その為、偏光板が劣化してしまったメーターパネルは、液晶が見えづらくなり、安全面からも修理が必要です。今回は、偏光板に加え、液晶とアクリルの間の銅線が熱(日光)で焼けている事も判明しました。
では、ここから偏光板(フィルター)の貼替をしていきたいと思います。
まずは、シグナス本体からメーターだけ取り外し、バラしていきます。
続いてメーターから液晶パネルを取り外し、偏光フィルムを剥がしたら次は交換です。
まずは偏光シートをカットします。
カットしたシートの向きを確認しながら、貼り合わせていきます。
メーター本体の掃除をしたら、車体に取付けて完成です。
液晶パネルには、燃料残量だけでなく、時計、距離、オイル交換表示等、重要な情報が表示されています。安全面から見ても放置する事は良いとは言えませんし、何よりやはり不便です。焼けが酷い場合は、偏光フィルムを2枚とも交換する必要がありますが、それでも少し手を加える事(修理する事)で利便性が戻ります。液晶パネルが見えづらい等でお困りの方は、どうぞお気軽にお問い合わせ下さい。
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