子どもも園も守る「置き去り防止装置」大阪 門真 幼稚園バス 送迎バス 安全

こどものバス送迎を安全に

保育所、幼稚園、認定こども園、特別支援学校(幼稚部)にとって、送迎バスは欠かせない存在です。令和4年10月現在、10,787施設で22,842台の送迎用バスが運行しています。

内閣官房・内閣府・⽂部科学省・厚⽣労働省・国⼟交通省・警察庁 「こどものバス送迎・安全徹底プラン」参照

 そして、送迎バスを利用する子ども達の安全は必ず守られなければなりません。ところが、園児がバスに取り残されるという事案が立て続けて発生しました。これを受け、2023年4月1日から幼児の所在確認と安全装置の装備が義務化されました

 内閣府及び国土交通省が策定したガイドライン「送迎用バスの置き去り防止を支援する安全装置のガイドライン」に沿って、義務化の概要や申請方法についてまとめると共に、ヒューマンエラーを補完し、こどもを守ってくれる安全装置とはどの様なものなのか、起筆したいと思います。


●ガイドラインの4つの大きな項目

出典:国土交通省「送迎用バスの置き去り防止を支援する安全装置の ガイドライン」より抜粋

https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001579452.pdf

①幼児等の所在確認と安全装置の装備の義務付け

  誰が運転・乗車するかにかかわらず、バスの乗車・降車時に、幼児等の所在の確認が確実に行われなければならない。

②安全装置の仕様に関するガイドラインの作成

  安全装置の装備が義務化されることを踏まえ、置き去り防止を支援する安全装置(仮称)の仕様に関するガイドラインを年内にとりまとめる。

③安全管理マニュアルの作成

  車側の対策である安全装置の装備との両輪として、送迎用バス運行に当たって園の現場に役に立ち、かつ、分かりやすく、簡潔な、安全管理の徹底に関するマニュアルを策定する。

④早期のこどもの安全対策促進に向けた「こどもの安心・安全対策支援パッケージ」

 (1)送迎用バスへの安全装置導入支援

 (2)登園管理システムの導入支援

 (3)こどもの見守りタグ(GPS)の導入支援

 (4) 安全管理マニュアルの動画配信や研修の実施等

●安全装置の装備の義務化の内容

開始日2023年4月1日より施行
※1年間の経過措置あり
経過措置として、安全装置を装備するまでの間は、 降車後に車内の確認を怠ることがない様にする為の所要の代替措置を可とする。
義務化の内容①バス降車時のこどもの所在確認
②バスへの安全装置の取り付け(装備)
対象全国の幼稚園、保育園、認定こども園、特別支援学校、認可外保育施設、障碍児通所支援、小学校、放課後児童クラブ、児童福祉施設などが運行している送迎バス

※装備が義務付けられている移設と義務ではない施設に分かれます。詳細は「補助金について」をご覧ください。
罰則業務停止命令の対象

●安全装置について

置き去りを防止する装置の開発は現在2種類に大別されています。「降車時確認式」と「自動検知式」の2種類ですが、国土交通省では、ヒューマンエラーを補完する装置として、最低限満たすべき要件を以下の通りまとめています。

(1)降車時確認式の装置の作動(押しボタン式など)

・エンジン停止後、運転者等に車内の確認を促す車内向けの警報を発する

・運転者等が、置き去りにされたこどもがいないか確認しながら車内を移動し、車両後部の装置を操作することで、警報を解除可能

・車内の確認と装置の操作が行われないまま一定時間が経過すると、更に車外向けの警報を発する

(2)自動検知式の装置の作動

・エンジン停止から一定時間後にカメラ等のセンサーにより車内の検知を開始する

・置き去りにされたこどもを検知した場合、車外向けの警報を発する

(3)両方式に共通の要件

・運転者等が車内の確認を怠った場合等には、速やかに車内への警報を行い、15分以内に車外への警報を発すること(※自動検知式においては15分以内にセンサー の作動を開始)

・こども等がいたずらできない位置に警報を停止する装置を設置すること

・十分な耐久性を有すること(例:−30~65℃への耐温性、耐震性、防水・防塵性等)

・装置が故障・電源喪失した場合には、運転者等に対してアラーム等で故障を通知すること

 ※電源プラグを容易に外せない装置に限り、回路を二重系にして故障の確率を低くした 場合には、電源喪失時の故障の通知要件を緩和する。

出典:国土交通省「送迎用バスの置き去り防止を支援する安全装置のガイドライン」より

https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001579451.pdf


①降車時確認式の装置は、こどもが車内に置き去りにされていないか、運転手や乗務員に確認を促す方式です。エンジン停止後、音声やブザーによって警報が発せられますので、運転手又は乗務員が、車内を確認すると共に、車内後方に取り付けられた停止ボタンを操作する事で警報音が止まる仕組みです。

 一定時間警報が停止しなかった場合は、車外に取り付けられたスピーカーを通して、置き去りの可能性がある旨の警報が鳴る様になっています。

②自動検知式は、エンジン停止から一定時間後にセンサー(AIやマイク、シートベルトリマインダーセンサー、ハンズオフ検知センサー等)によって検知を開始し、取り残された子どもがいる場合は車外へ警報を発して知らせる装置です。

出典:国土交通省「送迎用バスの置き去り防止を支援する安全装置のガイドライン」より

https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001579451.pdf

●ガイドラインに適合した各社の安全装置一覧

ガイドラインに適合した製品一覧が、内閣府のHPに掲載されています(随時更新)。ここに掲載された製品は補助金の対象になりますのでご参照下さい。

認定番号掲載日製造メーカー名装置名装置の方式
A-001令和5年1月27日㈱アルネットAZ326C降車時確認式
A-002令和5年1月27日㈱アルネットAZ426C降車時確認式
C-001令和5年1月27日㈱コアテックシステムココール(12V車用)(SBP005)併用式
C-002令和5年1月27日加藤電機㈱ホーネット(BS700S)併用式
C-003令和5年1月27日加藤電機㈱ホーネット(BS700M)併用式
C-004令和5年1月27日加藤電機㈱ホーネット(BS700C)併用式
C-005令和5年1月27日㈱コアテックシステムココール(24V車用)(SBP006)併用式
A-003令和5年2月7日加藤電機㈱ホーネット(BS-300S+)降車時確認式
A-004令和5年2月7日加藤電機㈱ホーネット(BS-500G+)降車時確認式
A-005令和5年2月7日㈱レゾナント・システムズかくにん君
(KMK-900SET-A100)
降車時確認式
A-006令和5年2月17日加藤電機㈱ホーネット(BS-350K)降車時確認式
A-007令和5年2月17日㈱TCISOS-0006降車時確認式
A-008令和5年2月17日エールメディカルシステムズ㈱SOS-0006降車時確認式
B-001令和5年2月17日加藤電機㈱ホーネット(BS-350J)自動検知式
A-009令和5年2月22日ダイワ通信㈱FACE ROLL CALL(DG-FRC12、DG-FRC24)降車時確認式
A-010令和5年2月22日㈱コアテックシステムココール(12V車用)(SBP007)降車時確認式
A-011令和5年2月22日㈱コアテックシステムココール(24V車用)(SBP008)降車時確認式
C-006令和5年2月22日パイオニア㈱NP1(NP-001CPD112、NP-001CPD124)併用式
A-012令和5年3月3日オクト産業㈱ヒロックボタン(12V車両用)(OSB-012)降車時確認式
A-013令和5年3月3日オクト産業㈱ヒロックボタン(24V車両用)(OSB-024)降車時確認式
A-014令和5年3月3日㈱やらせっけいMONITA(YR-300)降車時確認式
A-015令和5年3月3日㈱やらせっけいMONITA(YR-500)降車時確認式
B-002令和5年3月3日㈱コアテックシステムココール(自動検知式)(12V車用)(SBP009)自動検知式
B-003令和5年3月3日㈱コアテックシステムココール(自動検知式)(24V車用)(SBP010)自動検知式
A-016令和5年3月7日㈱イズミ通園バス終業点検アシスト装置(CSE-2207A)降車時確認式
A-017令和5年3月7日㈱日本ヴューテックまもるくんA(まもるくんエース)(TKT-EMT-S10)降車時確認式
A-018令和5年3月7日東邦テック㈱キャッツ☆アイ (CAT‘S☆I)(CATSI-12V、CATSI-24V)降車時確認式
A-019令和5年3月7日トヨタ自動車㈱車内置き去り防止支援システム降車時確認式
B-004令和5年3月7日㈱サムライソード見守りシステム
『サスティナモーション』安全装置(SM-AS)
自動検知式

令和5年3月8日現在

出典:内閣府「送迎用バスの置き去り防止を支援する安全装置のリストについて」

https://www8.cao.go.jp/shoushi/shinseido/meeting/anzen/list.html

 なお、各製品に関する情報はこちらをご覧ください。ガイドラインを超える機能の有無や、製品PR,取付け場所可能場所等が記載されていると共に、製品に関するURLなども記載されています。

内閣府「送迎用バスの置き去り防止を支援する安全装置リスト」

https://www8.cao.go.jp/shoushi/shinseido/meeting/anzen/pdf/anzen_list.pdf

●補助金について

「置き去り防止安全装置の装備」が義務化されましたので、事業者の負担を軽減する為の補助金が出ます。義務付けされている施設には送迎バス1台当たり175,000円。義務付けされていない施設には送迎バス1台当たり88,000円が支給されます。

 気を付けなければいけないのが、適合が確認されていない製品には補助金が出ない点です。その為、装備を考えておられる事業者様は、必ず上記の「送迎用バスの置き去り防止を支援する安全装置リスト」からチョイスするのが良いのではないでしょうか。もし製品選びに迷われたり、どれをチョイスしたらいいかがわからない事業者様は、どうぞ弊社にご相談ください。安全装置そのものはオンライン等でも購入する事が可能ですが、配線ケーブルやスピーカー等を車両に取り付ける必要があります。間違った取り付けをしてしまっては何をしている事かわかりません。

 弊社にご相談頂けましたら、製品選びのアドバイスから購入、取付けまでワンストップで対応させていただきます。

義務有り幼稚園
175,000円認定こども園
保育所
特別支援学校
義務なし小学校及び中学校
88,000円保育所以外の児童福祉施設
(助産施設、児童遊園、児童家庭センターを除く)
居宅訪問型保育事業
地方裁量型認定こども園
家庭的保育事業
小規模保育事業
事業所内保育事業
児童発達支援事業
放課後等デイサービス
認可外保育施設
放課後児童クラブ

出典:内閣官房・内閣府・⽂部科学省・厚⽣労働省・国⼟交通省・警察庁「こどものバス送迎・安全徹底プラン」

https://www.mext.go.jp/kaigisiryo/content/000138187.pdf

●申請方法

申請方法や申請先については、未発表の為(2023年3月8日現在)、詳細がわかり次第、追記致します。

〒571-0044
大阪府門真市松生町6-21

有限会社東伸自動車
(担当:熊野・吉村まで)

電話:06-6916-3121