TOYOTA《ハイエース バン SUPER GL -TRH200V-》ショックアブソーバーのボルトが折れた!!門真の整備士が溶接無しで修理!!シンプル且つスピーディーに解決!!

―TOYOTA ハイエース バン SUPER GLー

 今回お客様からお預かりしたお車はトヨタのハイエース バン スーパーGLになります。ハイエースと聞くと商用車と感じるかも知れませんが、今ではプライベートで愛用されている方も多くいらっしゃいます。特にSUPER-GLはハイエースの中でも最上級の車種になりますので、上質な内装に加え、充実した装備が大変魅力的なお車です。

 今回はそんなキングオブバンと言われるハイエースの左リヤのショックアブソーバーのボルトが折れてしまったとのご相談を受けましたので、門真の整備士が対応致しました。溶接などは無しで対応致しましたのでまとめたいと思います。

メーカー・ブランドTOYOTA  ハイエース バン SUPER GL
型式CBF-TRH200V
年式・初年度登録2009年
走行距離141378㎞
左リヤショックアブソーバーのボルト破損

ハイエース(CBF-TRH200V)の足廻りは以下の通りとなっています。

 ・サスペンション(前) ダブルウィッシュボーン式トーションバースプリング

 ・サスペンション(後) 車軸式半楕円板ばね

 今回お預かりしたお車はローダウンされており、車検証にも構造変更された事が記載されていました。

 リヤのショックアブソーバーを取り替えてネジを締める時、もちろんグラグラする様ではNGですが、今回の場合は強く締め過ぎてしまった事がネジ折れの原因だと思われます。

 ローダウンするとカッコよくなりますし、減衰力を調整する事で乗り味も自分好みにする事が出来ます。実際に構造変更の中でも緩衝装置に関するご依頼は多い方だと思います。


余談ですが、【構造変更の10項目】

①車枠及び車体
②原動機
③動力伝達装置
④走行装置
⑤操縦装置
⑥制動装置
⑦緩衝装置←今回お預かりしたお車の構造変更はここに該当します。
⑧連結装置
⑨燃料装置
⑩電気装置

 構造変更と聞くと、特別なものの様に感じますが、今ではかなり一般的になってきました。今回お預かりしたお車も不正改造によるものでは決してありません。保安基準に適合し正規の手続きを経た構造変更である事は、車検証にも記載されています。

 ローダウンさせた場合でも車検の保管基準は変わりありません。ただ今回の場合ローダウンした事で、ショックアブソーバーに余計な負荷がかかった上に、ボルトの締め過ぎによる破損と断定する事が出来ました。

 他にも脱輪や路肩の段差に乗り上げてしまった時の様に、大きな力が加わってしまうと同様の事が起こる可能性があります。サスペンションを構成する部品の中でも、ショックアブソーバーは寿命が短い部類に入りますので、経年劣化などいくつかの原因が複合的に重なってしまう事もあります。

作業内容・部品等工賃部品代
ボルト除去タップ作業 その他リペア作業30,000円 
ショートパーツ(ビット類) 1,000円
部品代(ボルト類) 2,000円
合計30,000円3,000円
消費税3,000円300円
総計36,300円

 折れて頭部の無くなったボルトを、タップを切って抜き取っていきます。その後新しいボルトに付替え、アライメント調整をして完成です。アライメント調整(数値)がズレていると、ハンドルがとられて車が真っ直ぐ走行しなかったり、タイヤが偏摩耗(外側摩耗や内側摩耗などの片減りやフェザーエッジ摩耗など)しますので、ここは必ず必要な作業になります。

 アライメントのズレが起きてしまう原因はいくつかあります。何か障害物に当たってしまった時や、ローダウンを含む車高変更でもズレや歪みは生じます。ただ何か特別な事があったからズレるのではなく、通常の走行だけでもズレは生じます。「ズレ⁉歪が生じる⁉」と聞くとちょっと怖い気もしますが、このズレや歪みは調整する事で解消する事が可能です。

 もし各オイルなどのメンテナンスをしっかりしているにも関わらず、走行中に違和感を覚える様であればアライメント測定や調整されるのも一つかも知れません。違和感の解消以外にも燃費が良くなったり、タイヤの寿命が伸びる等のメリットもあります。もちろん走行性の向上によりパフォーマンスがアップすると言うメリットも有ります。

燃費タイヤの取付け角度にズレが生じている場合は走行性に関わりますので、アライメント調整する事で燃費が改善する事があります。
タイヤの寿命タイヤの設置面積を適正に調整する事によって偏摩耗が回避されますので、タイヤの寿命向上になります。
パフォーマンスが上がるアライメント調整する事でハンドリングが良くなります。特にカーブ時のハンドル操作に違いを感じますので、より快適な走行性を得る事が出来ます。

 ちなみにこのアライメントは車検の点検項目に入っています。車検ですから走行性能だけではなく、安全な走行が維持されている事を証明しないと車検には合格しません。

【サイドスリップ検査】 検査場ではホイールアライメント検査の事を「サイドスリップ検査」と言います。 専用の測定装置がある検査レーンの上で、ハンドルを真っすぐにして車を前進させます。この検査で車が真っ直ぐ進まなかった場合は不合格となり、アライメント調整が必要になります。

 「ローダウンや車高調をしている車あるある」とも言えるこのボルトナット問題。中には固着してしまうケースもあります。ボルト折れや固着してしまった場合、溶接やバーナーで対処したり、サンダーを使用する方法もありますが、車に傷がつかないかなどかなり気を配りながらの作業になります。今回も無事に取り外すことが出来ました。

 ショックアブソーバー(別名ダンパー)は、日本語で表現すると「緩衝器」になります。車が走行している時の路面からの衝撃などはスプリングが吸収してくれますが、そのままでは揺れは収まりません。この揺れを抑えてくれているのが、ショックアブソーバーです。

 ブレーキが本来の機能を発揮する為にも、スムーズなコーナーリングの為にも、そして安全で快適なカーライフの為にもショックアブソーバーは欠かす事の出来ない大切な部品です。しかし普段気にして目にする部品では無い為、異変には気づきづらいと言えます。

 長い年月乗られた事による経年劣化以外にも、凸凹道などの起伏の激しい道路、舗装されていない道路等を走行する機会が多いドライバーさんはショックアブソーバーの劣化も早くなりがちです。乗り心地が何だか悪いな、異音(コトコトやガタガタ)がすると言った以外にも、オイル漏れやオイル滲み等も車からのサインです。

 放置したままにしていても、走行性能は元通りにはなりません。車(走行中)の違和感は、ドライバーとその同乗者を守る為の車からのサインです。自分ではどうしていいかわからないと仰るドライバーさんもいらっしゃいますが、タイヤに異物が刺さっていないか、ワイパーはスムーズか、ウォッシャー液はちゃんと入っているか(補充されているか)など簡単な事からはじめられるとストレス無く愛車とお付き合いする事が出来ます。それ以上の事、難しいな、怖いな、と思う事はどうぞプロの私達にお任せください。お車の事はぜひ東伸自動車ご相談ください。

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